手塚治虫すごい

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マンガを買ってもらえなかったので、みんながワンピースを読んでいる中で、図書館に置いてある手塚治虫を読んで育った。古いマンガだったが、当時中学生の私には非常に刺激的な内容であった。また、根底に流れるヒューマニズムに強く影響され、一時は漫画家を志したほどである。漫画家にはなれなかったが、手塚マンガは私の暗い青春時代に一筋の光を与えた。そんな私が尊敬してやまない手塚治虫のドキュメンタリーをみた。締切に追われてとても忙しそうだ。見ているこっちがしんどくなる。今回、この動画を通して新たにがむしゃらに生きることの素晴らしさについて考えてみた。

 

私の中には「のんびり神話」が根強く存在する。無理をしたら長く走れない。ゆっくりやればいいじゃないか(実際先生は激務ゆえに60歳で亡くなっている)。発想やアイディアはたっぷり時間のある中で生まれるものだ。だがその神話は本当に正しいだろうか?成功者はたっぷり時間をかけたから成功したのだろうか?いや、むしろひたむきに走り続けてきた結果ではないだろうか。急かされてがむしゃらに走る中でしか到達できない境地があると思う。余裕を持つということは聞こえはいいが、ともするとダラダラするだけのことになる。「のんびり神話」は凡庸な人間がサボりたいだけの言い訳かもしれない。

 

定年を迎えると仕事がなくて寂しいという話はよく聞く。あれほど、ゆっくりしたかったのにもかかわらずだ。これは大きなジレンマである。よっぽど有能でない限り仕事が向こうからやってくることはないし、そもそも体力も気力も落ちるものだから忙しくしたくてもできない。私は手塚先生のようにいつまでも人から、社会から求められる人間になりたいと思う。年を重ねるにつれて人生を楽しくパワフルなものにしたい。いつまでも輝いていたいものだ。そのためには、今という瞬間をがむしゃらに走ることで一生の仕事につながる種を見つけておきたい。多少の無理を通して頑張ることは大事だと思った。